日本 2-1 ニュージーランド
後半5分: 1-0 NZ22番のハンドによるPKを大迫が決めた。
後半14分: 1-1 日本左サイドを突破され、クロスからのヘディングを決められた。
後半42分: 2-1 乾が左サイドからクロス。ファーの酒井宏が 折り返し、倉田秋が頭で押し込んだ。
やはり輝けなかった香川
決定力不足。今日の試合を一言で表すなら、こうなる。
勝つには勝ったが、よく言われる「決めるときに決めないと、後でしっぺ返しを食らう」という展開だった。
前半山ほどあったチャンスを全て外した。
雨のせいか、大迫も香川もシュートを枠内に飛ばすことができなかった。
キープ力が異常なレベルに達している大迫はともかく、香川はそろそろ前線の選手としては見切りをつけられてしまうだろう。
私はオーストラリア戦の記事で、以下のように書いたことがある。
http://heyanonakakara.hatenablog.com/entry/soccer/J20170831
大迫の周りをうろちょろする選手がほしい。
もしかすると、代表で全く輝けない香川は、大迫がパートナーならシャドーとして最適なのではないか?
そんなことはなかった。化学反応は全く生まれなかった。残念である。
サイドからのビルドアップが効果的だった
ただ、チャンスを数多く生み出したという点では、ビルドアップはうまくできていた、ということになる。
中盤は、井手口と山口のダブルボランチ、香川のトップ下という構成だった。
「この構成でボールを前に運べるのだろうか」と懐疑的に見ていたのだが、―特に前半は― ビルドアップに中盤は絡んでいなかった。
ビルドアップは、「センターバックからサイドバックにボールを渡す、あるいはウイングへフィード。その後、サイドバックとウイングが連係してサイドを突破し、ゴール前まで迫る」というやり方だった。
井手口と山口は、中央でバランスを取り、こぼれ球を拾う役割を担っていた。
ここのところ、ビルドアップは試合ごとにやり方が異なるので、今後もこのようにやっていくのかは分からない。
が、今年見た中では最もスムーズにチャンスを作れていたように思う。
不安点はある。このビルドアップはサイドの選手の技術とスピードにかなり依存するので、サイドを封じられたときにどうするのだろうか。
この懸念は、既に現実のものとなっている。後半はスタミナが切れたのか、サイドの突破が出来なくなり、乾が登場するまで劣勢になっていた。
最近、中央メインのビルドアップが成功した例は少ない。
山口蛍の成長
山口と言えば、「ボールホルダーに一旦食いつくと、ポジションを放棄してどこまでもついていき、自分の抑えるスペースをぽっかり空ける」というイメージが付いている。
私も去年まではそのように見ていた。実際「守りの局面で、フォワードを追い越して敵陣にまで行ってしまった」などということもあった。
しかし、今年になってから山口がバランスを崩壊させたシーンを見たことがない。
今日はダブルボランチなので、「バランスを取るのは井手口に任せてしまい、放浪する癖が復活するのではないか」と意地悪く見ていたが、二人できっちり中盤のフィルター役をこなしていた。
もう山口を語るとき、「ボールに食いついて離さない猟犬タイプ」とは言えない。
あとはもう少し視野が広くなり、パスを出せるようになるといいな。