部屋の中から

会社を辞めてぷらぷらしている男が趣味について何か書いていくブログ

からかわれ上手の西片君

anond.hatelabo.jp

 

上記のエントリーを読んだ。

内容は「からかい上手の高木さんが不快」というもの。

「自分は "からかい上手の高木さん" を全巻購入し、大変なファンである」というスタンスを表明した上で、上記記事内に「不快」と感じた理由が書いていないので勝手に想像したい。そして自分が楽しめている理由を書いてみたい。

 

からかい上手の高木さん」は人によって好き嫌いの激しい作品なんだろうな、と思う。

上記エントリーに同調する反応として、以下のようなものがある。

 

自分もアレ嫌い アニメ以前にマンガから嫌い いじめじゃん

私も嫌い。 からかうレベル超えてる。

 

「高木さんの行為は『からかう』という表現で済むものではなく度を超したいじりであり、つまりいじめである」と認識されたのだろう。

 

高木さんの行為が過剰かそうではないか、については述べることはしない。

ここで言いたいのは、「からかい上手の高木さん」のキモは「高木さんのからかい」ではなく、「西片君の逆襲」にあるということだ。

 

西片君は状況判断が出来ない

からかわれてばかりの西片君は毎回高木さんに一泡吹かせようと画策し、毎回計画が破綻する。

西片君が「今回は高木さんに勝てる!」とかドヤ顔で言い出すと、たいてい次のページで強烈なカウンターを食らう。

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↑この悪い顔から、↓この放心までたったの3コマである。

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[電子版3巻107-108ページから引用]

 

西片君は状況判断ができないのだ。不利な状況なのに有利と誤認してしまうのだ。

それゆえに勝利を確信して突撃し、こっぱみじんに砕け散る。いとしい。

 

西片君は卑怯なことが出来ない

高木さんは常に即座にカウンターパンチを放って西片君をやりこめるわけではない。あえて溜めることがある。

例えば、3巻「逆上がり」の回。

西片君は逆上がりで勝負を仕掛けるものの、高木さんが逆上がりしているところを見ることを禁止されてしまう。高木さんがスカートをはいているからだ。この時点でもはや西片君に勝ちはない。「高木さんは本当に逆上がりしているのか?」と疑心暗鬼にかられた西片君は高木さんの逆上がりをのぞき見する。

するとスカートの下に短パンをはいた高木さんはちゃんと逆上がりをしていて、決めごとを破った西片君は自ら敗北を認めてしまう。

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[電子版3巻101ページから引用]

西片君は「悪法も法なり」とばかりにルールを遵守するのだ。いとしい。

 

例えば、7巻「催眠術」の回。

西片君は高木さんが催眠術にかかったものと思い、鼻をほじらせることで辱めようとする。もちろん高木さんは催眠術にかかったふりをしているだけだ。

しかし。

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[電子版7巻70ページから引用]

 

できない。西片君は思いとどまってしまうのである。西片君はフェアな条件で高木さんに勝ちたいのだ。いとしい。

 

西片君は勝利条件を分かっていない

西片君は高木さんに悔しい思いをさせようと躍起になっている。

西片君はそれを達成することが勝利なのだと思いこみ、「自分と同じ思いを高木さんにさせたい」とがんばっているのだが、実際のところ西片君は高木さんにごくまれに勝っているのだ。

「高木さんと帰りたかったし。」というセリフで高木さんが撃沈する5巻「クリティカル」の回。

旅行のお土産を渡して高木さんが素直に喜ぶ7巻「お土産」の回。

一緒に夏祭りに行かないか、と誘って高木さんが満面の笑みを浮かべる7巻「約束」の回。

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[電子版7巻153-154ページから引用]

 

西片君はそういうときたいていそっぽを向いている。

だから高木さんのいつもと違う表情に気付けない。

自分がいつもと違う顔を高木さんにさせたことに気付けない。

そして勝てない頭脳戦を挑んで、返り討ちに遭う。いとしい。

 

西片君の魅力をお分かりいただけただろうか。

下手すると、西片君は高木さんよりかわいい。

西片君が全力で立ち向かうからこそ、「からかい上手の高木さん」は成立している。

からかい上手の高木さん」は「からかわれ上手の西片君」なのだ。